オカンハック

母親目線での「便利!」を備忘録的に書き溜めていこうと思います。

「ひとりぼっち惑星」に見る、新しい広告の形

「ひとりぼっち惑星」というスマホゲームが、発売数日でiOSゲームランキングでデイリー1位になっています。
このゲームは、いわゆる「放置ゲー」と呼ばれる、経過時間でゲーム内の状態が変化するゲームです。

舞台は、荒廃した地球。
ただ一匹生き残った『いきもの』となり、はるか昔、新天地を求めて飛び立っていった人類が発信するメッセージを受信するという世界観のゲームです。

地球上では、無限に生産される「ジンコウチノウ」たちが互いに壊しあっています。

壊れたジンコウチノウの残骸である、部品を集めて、アンテナを拡張したり、受信パワーとして使うことで、新しいメッセージを受信することができます。

また、自分から不特定な他のユーザーにメッセージを送ることもできます。

誰に届くかわからないメッセージを送受信するという、ボトルメールのような面白さが、物悲しい世界観と相まってとても味わい深いゲームとなっています。

このゲームにおける課金

このゲームは、多くのスマホゲームと同様に基本無料で広告収入によって成り立っています。
画面下部に広告バナーが出て、お金を払うと広告を消すことができます。

また、部品を集めるのが面倒くさい人たちのために、「部品パック」というものもあります。

これらは、よくある課金方法です。
一部有料のアプリの場合、「操作性を買う(広告を消す、機能を拡張する)」「アイテムを買う」他に、「放置する時間を買う」という手段があります。

例として、「ツムツム」というパズルゲームを挙げます。
ツムツムには「ハート」という、プレイするためのチケットのようなアイテムがあります。
10分待つと1つチャージされますが、期間限定イベントなどでガンガン遊びたいときは、ハートを待つ時間が惜しくなります。
課金してでもハートが欲しくなるように、ユーザーを誘導します。
(ツムツムは、これをユーザー獲得・繫ぎ止めにも利用しています。
ツムツムのうまいところです。)

ひとりぼっち惑星でも、一定時間たくさん部品を拾える状態になるボタンがあります。
(中央のWi-Fiマークがそれです。)

ボタンを押すと、ジンコウチノウがより攻撃的になるほか、巨大なジンコウチノウが現れます。

ボタンは一度押すと10分間は使えません。
すぐに使えるようになるアイテムもありません。

広告を閲覧することで使用できる

しかし、凶暴化モードが終了した直後、一定時間「再生マーク」が現れます。

再生マークを押すと、全画面のムービー広告が流れます。
ムービーを見終わると、待つことなく凶暴化ボタンが復活します。
youtubeの広告みたいですね。

多くの広告バナーは、表示するだけです。
最近は利用者も慣れきって、見ているようで注目されない状態になっています。
おそらく、クリック率は低いでしょう。
ゲームの一環として組み込むことで、閲覧率は数倍に跳ね上がっているはずです。

ゲーム性を損なわないことが大切

ともあれ、「広告を我慢してもやりたい」と思わせるかどうか、ゲームそのものの魅力が大切ですよね。
今後、このようにゲームに食い込む広告が増えてくると予想されますが、安易に取り入れるとゲームそのものの操作性が損なわれるので、今後も稼げるゲームと稼げないゲームの差が広がっていきそうです。


iOS
ひとりぼっち惑星 on the App Store

Android
ひとりぼっち惑星 - Google Play の Android アプリ