平社員技術者のカーチャンが『無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論』を読んだ
ええ歳になっても管理をほぼやったことのないカーチャンです。
こんにちは。
仕方ないよねー
他人のことについて関心薄すぎるし、人の好き嫌いが激しすぎるもん。
書類すぐ無くすし。
とはいえ、多少は後輩に教えたりすることもあるので、
マネージメントについてちょっとはかじっとこうと思って読んでみました。
無理・無意味から職場を救うマネジメントの基礎理論 18人の巨匠に学ぶ組織がイキイキする上下関係のつくり方
- 作者: 海老原嗣生,守島基博(解説)
- 出版社/メーカー: プレジデント社
- 発売日: 2015/03/31
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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以前、「クランボルツに学ぶ夢の諦め方」でも紹介した、海老原さんの本です。
概要
どんな仕事をするにしても、そのためには専門知識や技術を学ばなくてはならないものです。
(中略)
ところが、「人を教える」「指導する」という役割の上司には、何の準備もせず、いきなり指名されてなってしまいます。
しかし、そのうち何とかそれっぽーいことができるようになります。
これは日本の会社組織が、自然にマネジメントのエッセンスを学べるように、人事制度などに取り入れているからです。
しかし、何となくでこなしているか、理論を知って意図を意識して実践しているかでは、全く違います。
そのため、マネジメントについてもう一度学び直そう、というのがこの本の概要です。
感想
この本では、「マネジメント = 組織論」、特に組織行動論という、組織の中での人間心理について書かれています。
要するに「部下に気持ちよく働いてもらい、最良の成果を出すにはどうすればよいか?」を考える学問なのですが……
社員の内発的動機を高めると、社員は自ら頑張るようになり、長時間労働もいとわず、その上辞めません。
↑
この一文にカッチーン💢💢ときて、そこで暫く読むのをやめていました。
安い労働力でこき使えるから、モチベーションを高められるよう手を打てだぁ?
やりがい搾取ですか??
いや、こういうことでムカッとしてるから、経営者目線とやらを持てないんだろうなぁ。
会社が健全に利益を上げるためには、社員という資源を上手に使わないと。
と、モヤモヤ。
ともあれ、「よい指示の出し方」「レベルにあったチャレンジの見極め方」など、モチベーションを上げるための仕掛けについて、
「あー、この場面あるある」
という例を出しながら、分かりやすく説明しています。
一部は、子育てにも繋がるかも。
子供の興味や得意を伸ばすのも、モチベーション管理ですよね。
そして、終章では、「人材マネジメントが、経営にどうつながっていくのか」について書かれています。
全然マネジメントについて学んだことはないのですが、きっと大学の講義で数年かけてやる範囲を、広く浅くやってるんだろうな、ということは伝わってきました。
「クランボルツ〜」と同様、
すごくとっつきやすい文体だし、実践できそうなポイントを交えながらなので、難しい内容でも読めてしまいます。
しかし、構成が唐突というか、
偉いさんの言葉でマイ理論を補強しているんじゃね?という胡散臭さがあるというか、
実体験や予備知識がある人向けというか……
なーんか読んでて尻の据わりが悪いんですよね……
ただし、そんなのは感じようで、
「京極夏彦の作品は、なんであんなに長いんだ。」とか、
「ドラクエよりFF派だ。」
くらいの、単なる好みの問題な可能性は大です。
加えて、
「デスマらない・人が潰れていかない人員管理方法があったらなぁ。」
と、全く的外れな期待で読みはじめたのもよくなかった。
普段は読み飛ばす、「解説」と「まえがき」を読んで、ようやく意図が分かりました。
てゆーかさ、
1章が1節しかなかったんだけど、
まえがきや解説で書いてた、
「この本の範囲は、マネジメントの中でも組織行動論だよ。」
「組織行動論はこんなに身近だよ。」
「学ぶとこんな素敵なことがあるよ。」
ってことを、1章に書いてくれや。
しかし、いろんな人の理論を集約しているので小難しい学問のとっかかりにはベターだと思います。
ある程度のマネジメント経験をもつ主任・リーダークラスの方にオススメです。