オカンハック

母親目線での「便利!」を備忘録的に書き溜めていこうと思います。

おまえはバーフバリをマサラ上映会で見ろ

映画「バーフバリ」を見に行ってきました。
逆噴射聡一郎先生の記事を読んでからずっと行きたいと思っていたので、とても嬉しいです。
ダイハード・テイルズ 【日報】おまえはバーフバリで現代の神話を目撃する(逆噴射聡一郎)

しかも、「絶叫上映会」という形式です。
たまたま行ける時間帯がそれだったのですが、
最近若い子たちの間でよく聞くけど、どんなんなんだ?と興味はあったので、楽しみにしていました。

……というわけで、以下はエセ逆噴射文体で書こうと思います。



よくきたな。おれがカーチャンだ。おれは映画をほとんど見ない。椅子に座ってじっとしていても、汚れたタコスの皿はいちまいもキレイにならないことを知っているからだ。
ましてや、インド映画は見るのも初だ。くねくね動く人の波と甲高い歌声になんら魅力を感じていなかった。

おまえもそう思っているだろう。
だがこの映画は違う。
この奇跡は一夜限りのことかもしれない。しかし、おまえの前にもその奇跡は起こりうる。
それにはまず、ガムがくっついたような重い腰を上げて映画館へ行くことだ。

絶叫上映会とは

「バーフバリ」については、前述の逆噴射先生のありがたいブロゴを見れば、頭にナチョスが詰まっていてもあらすじは分かるだろう。
だが、今回は「絶叫上映会」だ。

おまえが考える「映画をみる」とは、真っ暗な暗闇の中、さながら悪漢に追われるバンデラスのように息を潜め、盛り上がるシーンも笑いどころも関係なく、通夜のように静かにじっとしてスクリーンを注視する行為を指すのだろう。

「絶叫」では違う。
卑猥な言葉や罵倒語を使ってはならないなど、いくつかの約束があるが、
基本的に発話していい。

まるでニコ動のだんまくのように、となりのベイブの笑いごえや声援が聞こえてくる。

加えて、鳴り物(笛・鈴・タンバリンなど)・サイリウムの使用もOKだ。
コスプレしてもいい。
ぞんぶんに映画の中に浸れること請け合いだ。

特に鈴は、陽気でハッピーなマサラ・ムービーにピッタリだ。
鈴の音が鳴り響いた途端、館内のアトモスフィアが棺桶からメキシコ、もといインドになった。

「初見のニュービーが行っても大丈夫か?」
と、不安に思ったが、杞憂だったと保障しよう。
上映中はニュービーだろうがヘッズだろうが、ガンジャがキマッたような夢幻のバーフバリ王国に連れて行ってくれる。
タイミングは本能だ。
ストーリーは比較的単純だから、「あーここ盛り上がりどころだ」と、すぐ分かる。

エドのカボキでも、「おおむこう」という名の絶叫上映を行なっていたのだ。
己をかいほうし、ぞんぶんに王を讃えるのだ。

ちなみに、男女比は、男性3女性7ぐらいだった。
カップルより友人同士が多く、上映時間が遅いからか、20代以上が多い。

たまにこしぬけ規制の日本ではボカされるような血糊や生首などが出てくる。
そこまでグロくないが、苦手なベイブは要注意だ。*1

絶叫上映を生き抜くTIPS

ニュービーは後ろがいい

絶叫上映会の場合、自由席になっていることがある。
ベスト・ポジションである真ん中は、サッカーのゴール裏だ。
ニュービーがノリについていくのはたいへんかもしれない。後ろの方などで、ヘッズごと鑑賞しよう。
真ん中しか空いてなかったら仕方がない。
周りのヘッズに負けないくらい騒ごう。

ヘッズは、思い切り楽しんで、背中をニュービーたちに見せてくれ。
サイリウムを分けてくれたヘッズの方、アリガトゴザイマス!)
思い切り楽しんでくれることで、劇場関係者に「この作品・上演形式はウケがいい。」
と、印象づけることができる。
ショービジネスはメキシコだ。
弱い奴から去ることになる。

だが、ピットイン争いに負けて、見づらい席になっても文句を言わないこと。
そんなみみっちいやつは真の男ではない。

鳴り物、サイリウムを持っていけ

絶対盛り上がる。
サイリウムを気兼ねなく振りたいときは、後ろがいない最後列脇がよい。
ただし、ブブゼラのような鼓膜破壊兵器の使用は控えるように。

飲み物は、アイスのLだ

口を開けて絶叫していたら、喉が実際乾く。
売店で買ったものなら劇場に持ち込めるので、生き残るにはぜひとも買っておこう。

脱ぎ着しやすい服で

劇場内は通常はひんやりと涼しいが、こうふんしたおまえは暑いと感じるだろう。
脱ぎ着しやすい服装で、体温を調整しよう。

コスプレについては、おれはとやかくいう資格も経験もない。
ただ、作品を楽しむこと、他人に迷惑をかけないことに重点を置いて工夫してほしい。

最後のチャンスをつかめ

勘のいいおまえなら、帰ってきてから大急ぎでこの記事をアップした理由を察してくれるはずだ。

伏見ミリオン座では、3/3つまり今日、この爆音上映回を更に上回る「マサラ上映」が行われる。

いいか、よく聞け。
けちで出不精なおまえは、TV放映やレンタルビデオ屋の旧作ラインナップに出てくるの待っているのだろう。
しかし、この作品は劇場向きだ。家で観るなんて、あえてしけったドリトスを食うようなものだ。

加えて、「マサラ」だ。
本場インドの上演形式に似せて、
発声、コスプレ、サイリウム、タンバリン、紙吹雪、クラッカーが使用できる。

つまりは、おれの体験を上回るトリップが約束されているということだ。

マサラ上映は3/3 19:50からだ。
ミリオン座のオープンと同時に整理券を配り始め、開場後は整理券の番号順に案内される。
狙った席があるなら、朝行って整理券をゲットしろ。そのまま家に寝に戻るなり、栄やメーエキをぶらつくなりして時を待てばよい。


うっかりこのブロゴを公開終了後に見てしまった不運なおまえや、
上映をしている地域まで行けない荒野のど真ん中に住むおまえは、
悔し涙を拭いてDVDやブルーレイで観ることをお勧めする。
観ないよりは観た方がいい。

バーフバリ2 王の凱旋 [Blu-ray]

バーフバリ2 王の凱旋 [Blu-ray]

吹き替えは、ジャック・バウアーでおなじみの小山 力也氏だ。

念のため、前作のリンクも貼っておく。

バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]

バーフバリ 伝説誕生 [Blu-ray]

バーフバリは2人いる

今作「王の凱旋」は、前作「伝説誕生」とセットになっている。
企画段階からそうなっており、昨今の日和見の「第2作」や「スピンオフ」とは質が違う。

「王の凱旋」のあらすじは、冒頭5分ほどを使ってダイジェストしてくれるのであんしんだ。
ただし、時系列が
今作前半(と前作の一部)→前作→今作後半
という順になっており、両方を何度も見たものだけが物語全体を見通すことができる。
興味がでたら、もう片方も見たほうがいい。*2

親子2人の「バーフバリ」を見逃すな。

*1:カーチャンは「とっても上手にやっけましたー!」が若干キツかった。

*2:カーチャンもまだ前半は見ていない。