オカンハック

母親目線での「便利!」を備忘録的に書き溜めていこうと思います。

読後メモ 働く女子と罪悪感

こんにちは。カーチャンです。
お正月に読んでいた本の読後感想です。

この年末、時短ワーママであるカーチャンも、デスマーチに巻き込まれて泣いていたのですが、
それ以上に、同僚たちにしわ寄せがかかって、申し訳ない気持ちでいっぱいでした。

思い起こせば、辛いこともあったけど、立ち上げ時の「寝ずの番」やら色々免除してもらっていたなぁ、と。

もし、少しでも皆がスッキリ働けるのであれば、と、思ったのがきっかけです。

概要

AERA編集長であり、1986年に男女雇用機会均等法が施行された直後に採用された「第1世代」の著者が、
自身の体験やデータを元に「女性にとって働くとは?」を問いかける本です。

感想

半分は作者の体験記

いわゆる「バリキャリ」(浜田さんはこの言葉を嫌がっていますが)である著書の仕事人生や、そこで直面した女性だからこその問題を赤裸々に綴った半分エッセイのような内容でした。

おそらくちょうど猛牛女子改めQ-taoの皆さんと同じくらいの世代かな?
先輩たちの酒宴に紛れ込んで、当時の話を聞いているかのような気分で読んでいました。

本当に罪悪感感じてんのかよwww

夜討ち朝駆けの男社会を生き残り、風穴を開けた浜田さんだからこそ、「なんとかしたったわぁ!」っていう剛腕エピソードが目立ち、
感じてたのは「罪悪感」というより「悔しさ」「葛藤」なんじゃないかと。

特筆すべきは、後輩女子から言われた
「浜田さんたち世代が頑張りすぎるから、私たちも『それくらいやれ』って無駄なプレッシャーがかかるんですよ!」
という「背後から撃たれた」エピソード。

ファーストペンギン辛いわー
マジ辛いわー
↑に見える、「『辞めない』第三世代」の私

でも、こういう女傑たちがいなければ、
働く女性の立場はいつまでも「職場の花」「腰掛け」だったし、
働き方改革」も10年単位で導入が遅れていたのだろうと思うと、本当に「ありがとうございます」としか言えません。

共感ができる部分もできない部分も

とはいえ、浜田さんがスーパーウーマンであったからこそな部分もあるわけで、
参考になる部分も、ドン引きする部分もあるわけです。

隠居した両親を郷里から呼び寄せて半同居で子供見てもらう、って、だいぶ力技ですよね……
最近では、祖父母世代もまだまだ働いてるし。

働く女子が以前とは格段に増えたからこそ、会社役員(課長、係長級)や国会など、組織を運営する側に回りガンガン物申していくステージだ!と仰っていますが、
MRワクチンといい液体ミルクといい、震災時の生理用品といい、まだまだ男性が決定権を持つことの多い時代です。
まだまだ道は遠いです。

しかし、ようやく30代以降の「均等法ジュニア世代」で人権意識が変わってきたと思うので、
世代間断絶は、これからますますはっきりしていくと思います。
「何でもかんでもセクハラ扱いで、やりにくくなった。」
とボヤく方は、価値観が老害化しかけてることに危機意識を持った方がいいかと。

余談ですが、
80年代のアニメであるシティハンターが映画で復活するそうですね。
「獠ちゃんモッコリ〜!」
なんて当時はOKでも、今一発アウトなセクハラギャグが多用されていると思いますが、大丈夫ですかね?

40年前かよ、という事実に身震いしつつ、
できればそっとしておいて…獠ちゃんを老害にしないで……
と、ネットの片隅から祈っております。

反面「働く女性」って何?

なんだか「ジャンヌ・ダルク」みたいに神聖視されやすい男女雇用機会均等法第1世代ですが、
農家や零細自営業の嫁たちは、昔から一緒に田植えや店番をやっていたはずです。
また、戦前を知る元セレブの祖母は、住み込みの女工さんや行儀見習いの「ねぇやさん(メイドさん、シッターさん)」がいたと証言しています。
古くを言えば、清少納言紫式部も「働く女性」ですよね?

「働く女性」「雇用されている女性」は以前から居たのに、なぜことさらこういう人たちが取り上げられるんでしょう?

住むところと働くところが違う「サラリーマン」だからなのか?
自主的な転職が認められているからなのか?

そして、昔から働く女性は居たのに、なぜ高度成長期からの「企業」は、ここまで男社会に最適化してしまったのか。

この辺りは、別の資料を当たるしかないかもしれません。

まとめ

著者が「罪悪感を軽減する『ヒント』になる『かも』と言っていたように、」
期待していた罪悪感が晴ればれする気持ちはありませんでした。

むしろ「まだ私たちは制度改善、社会変革の途上にある」と、認識が深まりました。
保活問題、介護問題など、女性(嫁)が何でもかんでもやってたら、「嫁」は死ぬ!!
死ぬほどの負担が目に見えているなら、結婚もしたくないし、子供も産みたくない!と考えるのは、個人単位で考えた場合は当然なんじゃないかな〜と思います。

色んな働き方があり、状況に応じてスイッチが変えやすい時代になってほしいと思いますが、
とりあえず今はそんなパラダイスにはなっていないので、

同僚に残作業をお願いし、
専業ママ友からは「子供とちゃんと向き合わなきゃ」と言われ
罪悪感やジレンマを抱え、学童の壁・魔の反抗期に怯えながら
「なぜ働くか」を自身に問い続けながら働くのが、現状のやれることなのかな?と思います。