「スマートな社会」の危うさは、こんなところにもあるかもしれない
こんにちは。カーチャンです。
お友達から、こんな話を聞きました。
ある会社の人事課で敏腕を振るってきたAさん。
「社員ファースト」な方針で組織を整えてきたおかげで、社員の定着率が高く、愛社精神の高い社員が互いに助け合うため業績は好調。ところが、親会社の方針が変わり、天下り役員たちを大量に受け入れることになりました。
昇給や退職金などの人事制度も、天下りオジさんたちが得をするようにゴリ押しで作り変えられてしまい、会社の方針について行けなくなったAさんは転職。
ストッパーとなっていたAさんがいなくなったことで、更に人事制度は改悪されます。社員たちは反発し、現場社員VS天下り役員の対立が深刻化し、社内の空気悪化、業績悪化……
一方、Aさんの転職先は、イキイキ働くAさんのおかげで社員のやる気向上、業績向上。
ついには、元の会社から追っかけ転職が……
という話です。
「君の替えはいくらでもいるんだよ」
というのは、よく聞く脅し文句ですが、
もしかしたら、労働人口の減少×AI が結びついた未来では、社員1人によって会社がひっくり返る現象がよくあることになるかもしれません。
テクノロジーはFXでいうところの「レバレッジ」のようなものです。
1人の作業効率をあげ、作業量を数倍に拡大します。
1人ひとりが大きな価値を生み出せる一方で、
様々な目線によるチェックを経ないでデカいことができてしまうので、ジェイコム株事件のように、判断・操作をちょっとでもミスっただけでとんでもないことになります。
また、特定の人に業務(権力)が集中するので、
その人が暴走したり、事故などで急に働けなくなった場合に、
いきなり歯車が外れてしまうのも困りどころです。
とはいえ、優秀な人であるからこそ、替えやスタンバイを用意することは難しいですし、
同じくらい優秀な人であっても、同じようにそこにフィットするとは限りません。
恐らくそこそこ優秀な人であっても及第点が取れるように、社会や会社のしくみがチューンナップされるんでしょう。
けれど、労働のしくみに疎い自分ながら、「自分の考えで社会をまわせる人」と「エンターキーを押すだけの人身御供」に労働が二極化するのでは、と、考えます。
このごろ、教育トピックを聞きかじりしていますが、
「自ら課題を見つけて、解決に向けて試行錯誤できる人」を育てようとする方向で一致しています。
正直「それで育つの?」というカリキュラムがあるのも否めませんが、子供達の教育をどうすべきか、考え続けたいと思います。
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