オカンハック

母親目線での「便利!」を備忘録的に書き溜めていこうと思います。

文具マニアと話して「モノとの付き合い方」を考えた話

お久しぶりです。カーチャンです。

いくたはな先生(@suitondiary)の漫画に触発されて、万年筆デビューしました!


私も字が汚いので、「自分の字を愛せる」ってステキだなぁ、と思って。

一本目は、「初心者にオススメ」とオススメされたPirot社のKakunoにしました。

アナログ感がいい。

書いてみて、普段使ってるボールペンやシャープペンより、打ち込みや、とめはね払いがきちんとわかるから、「丁寧に書いたときにバフ(補助効果)がのる」感じがしますね!

昔、親の万年筆をチョロまかして使ってみた時に、
良さである線のにじみやインクだまりによる濃淡が許せなかったな、とか、
使っていたら手にインクがべったりついて、もう2度と使うもんかと思ったなぁ、と、
懐かしくなりました。

紙の繊維に引っかかる感じもなく、
鉛筆と違って力をかけずにスルスル書けるところも面白いです。
強いて言えば、インクが裏抜けしてしまうところがイマイチなのですが、紙との相性や、筆記速度などで変わってくるんだと思います。

インク沼からガラスペン沼へ

こうなると、SNSですてきな文字を書いている方に倣って、目の覚めるような鮮やかなインクや、ラメギラギラのインクを使ってみたくなりました。

「万年筆とインクは同じメーカーのものがいい」という聞き齧った知識で、色彩雫を購入…

と意気込んだのですが、同じ青でも色のバリエーションがありすぎて、決めきれずに退散💦

変わり種のエルバンの匂い付きインクを購入しました。
コンバーターも準備したぞ!
(だけど、初期についてきた黒いインクカートリッジを使い切るまでは、使うのを我慢!)
f:id:okan89-blog:20210727220747j:plain

ボトルに鼻を近づけると、スミレの花のいい匂い🌼
使うのが楽しみです。

ラメ入りインクで気になったのが、ダイアミンというイギリスのメーカーのもの。

このメーカーは時間が経つと色が変わるインクなど、変わり種がいっぱいで面白い!
「エクリプス」「ドラゴン・ブラッド」など、名前も厨二病臭くて、また良いwww

しかし、ラメ入りインクを万年筆に入れると、ラメが詰まって壊れてしまうと聞きました。
せっかくなので、つけペン、もっと言うとキラキラ綺麗なガラスペンで使いたいーーー

探してみると、上は2万円のものもあれば、安いものだと1000円程度。
ただ、1000円台のって、明らかに「安かろう悪かろう」で、レビューを見ると「掠れる」「ガリガリ引っかかる」と、あまりよろしくない評価。

あまりにピンキリすぎて訳が分からなくなったので、
文具マニアのお友達「Kさん」に相談してみました。

そもそも、ガラスペンは嗜好品

Kさんに
「ガラスペンを買うときに、選ぶ時のポイントとか、これはやめとけ、というものはありますか?」
と、尋ねました。

Kさんはちょっと考えて
「私もまだ、ガラスペンは勉強中なんですが、
よく言われるのが、『試筆して、しっくりくるものを選ぶこと』ですね。」
と、答えてくれました。

ガラスペンって、工業製品的に作っていくものではなくて、一つ一つ個性があります。
線を引きやすい角度や重さ、軸の長さなど、それぞれ微妙に異なります。
同じメーカーの、同じ型番ですら、微妙に書き味が違うのが、ガラスペンの面白さのひとつです。

『高いから』『有名メーカーだから』『評価が高いから』といって、その人に馴染むとは限らないんですよ。

いろいろ試し書きして、「これだ!」ってものを探し求めるのも、醍醐味です。

そもそも、『書くこと』って、実はすごく個人差があるんです。筆圧とか、手の大きさとか、持ち方とか、しっくりくる重心のバランスとか。

また、字を書きたいか絵を描きたいか、字を書くなら、原稿用紙か手帳かでも字の大きさが異なり、相応しい線の太さも違いますよね?

用途と自分の好みを知り、相応しいものを探す。
ぴったりなものが見つかったら、メンテナンスしながら永く使う。
面倒だけど、楽しいものですよ。

Kさんの熱に、グゥの音も出ませんでした。
やっぱり、マニアの熱のこもった「語り」は、知的好奇心が満たされるし面白い。
消耗品じゃないんだ。嗜好品だ。
飽きたらポイでいいや、じゃなくて、覚悟を持って自分のイチバンを探し求めろ、と。
「ハリポタ」の杖を買いに行くシーンみたい。

私はといえば、
このように書き物はするけどほぼスマホ入力なので、気まぐれにちょろっと使うだけで、芯が擦り減るほどは使わないだろうし、所詮憧れの範囲なんですよね💦

インクも数年で劣化してしまうので、可愛いからと、無闇に手を出すのはもったいない。
本当にインクペンを使いこなせるか、
まずは入手したカクノで練習しがてら、自分のやりたいことを探していこうと思います。

でも、これって
カップでもなんでも、「ものを丁寧に扱う」って考え方なんでしょうね……

好奇心であれこれ手出すのもいいけど、
そろそろ落ち着いて、長く愛せるものをじっくり楽しみたい、と思いました。