[読書ログ]育児は辛いが役に立つ(かも)
人気ドラマみたいなタイトルですね。
「育児は仕事の役に立つ」を読んだ感想です。
育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ (光文社新書)
- 作者: 浜屋祐子,中原淳
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/03/16
- メディア: 新書
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仕事と家庭は対立しがちですか、本当にそれだけか?
シナジーはないのか?
ということの検証です。
東京大学の中原 淳教授と、中原ゼミに社会人入学された浜屋 祐子さんとの共著になっており、2人の会話形式で進んでいきます。
文体が柔らかく、噛み砕いた言葉で説明しているので読みやすいです。
構成
第1章は、共働きが中心になっている社会背景についてです。
少子高齢化問題 → 労働力不足 → 一億総活躍社会という流れが、分かりやすく書かれています。
第2章からは、本書のキモである
「育児と仕事の共通項」
「チーム育児で得るものは?」
「母親が管理職になるメリット」
などが論じられていきます。
第6章は、チーム育児を阻害しているのは、パパのせいか?
ママ自身、助けを拒んでいないか?という内容について掘り下げていきます。
感想
ツイッターかどこかで、
「クレヨンしんちゃんのパパ(32歳で役職持ち家持ち嫁専業主婦)は、バブル期は負け組だったけど、今は勝ち組だよね。」
という書き込みを見かけました。
ヤマトの値上げの元になった再配達問題といい、
高度経済成長期からバブル期にかけてつくられた、「性分業制度を基盤とする社会」が、ここ数年で音を立てて崩れていっている雰囲気はありましたが、
データで改めて実感します。
また、安倍総理の「働き方改革」は、
老人や女性など、制限のある人のためだけではなく、
全員が途中でバーンアウトせず、ボチボチでも長期で働ける社会に変えなきゃね、という意図があるのも理解できました。
やはりとことん楽させてもらえないのか、うちらロスジェネ世代は。
まぁ、老後目前ににっちもさっちもいかなくなるより、マシかもしれないけどさー ヾ(:3ノシヾ)ノシ
そして、時間を奪い合う関係に見えた「仕事対育児」が、
育児を通して多様な人との関わりが増えることで調整能力がついたり
賽の河原のようなお片づけの中で忍耐力がついたりという、プラスの側面があることも論じられていました。
確かに、よく「結婚して丸くなった」「母になるとタフになる」と言われる方が多いのは、
思い通りにならないことを受容する忍耐力や、
保育園や地域コミュニティと調整する力、
先を見通す力が、
赤ちゃんと接する中で訓練されているからだと思います。
まだまだ「キレやすい30代」なので、修行が必要です。
そうそう、本書の中で言われてたとおり、育児って、開発ではなく、運用なんですよー!!
定期タスクの間に、突発緊急業務が突っ込まれるような、ビーチフラッグのような仕事形態!!
コツコツマイペースに進めていきたい私には、相手都合の仕事ってすごく苦手!!
だからこそ、パパや周りの人に上手に頼る「チーム育児」が大切なんですね。
私がミスったり手が足りなくても、誰かフォローしてくれる体制・関係づくり。
仕事でも大事です。
(それこそ苦手分野なんだけど、やらなきゃいけませんね。)
育休開け直前で不安でしたが、
本書を読んでやれそうな気分になりました。
繰り返し注意があったとおり、どちらかが主体になる「仕事のための育児」でも「育児のための仕事」でもないというのは、肝に銘じておきます。
末尾にあったとおり、
これは、育休明け前のご家族に向けたエールに溢れています。
育休明けの方はもちろん、人事や経営に携わる方やこれから結婚を考える若い女性にも読んでいただきたいです。
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育児は仕事の役に立つ 「ワンオペ育児」から「チーム育児」へ (光文社新書)
- 作者: 浜屋祐子,中原淳
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2017/03/16
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